重度身体障害者グループホーム やじろべえ

内容

やじろべえ「やじろべえ」には車いすを使用する4人の方が暮らしています。建物の1階にはリビング、キッチン、浴室、2階にはそれぞれの居室があります。職員は24時間、入居者一人一人異なるニーズに対応した介助サービスを提供しています。「やじろべえ」では入居者の単なる生活する場ではなく、それぞれの生活を「創る場」にしたいと考えています。
 

名前の由来

ゆらゆら揺れ動きながらもバランスをとっている「やじろべえ」が、入居者、保護者、職員の気持ちを表していると思い名づけました。

  • 親元を離れて生活するのが初めての入居者
  • 全介助で意思疎通の難しいわが子を他人に託す親
  • 重度重複障害のある利用者の介護をする職員

 

決まりごとは最小限

一般家庭でも決まりごとがあるように、「やじろべえ」にも決まりごとはありますが、共同生活を送るために必要な最小限のものにしています。

同性介助

やじろべえ施設身体介助(排泄・入浴等)は、同性介助を徹底しています。

  • マンツーマン対応
  • 平日、デーサービス帰宅時から20時30分まで
  • 土・日・祝日、10時から20時30まで
  • 利用者が好きな時に、好きな場所にいける
  • 一人一人にゆっくり向き合う

 

食事介助の注意点

噛む力や飲み込む力に応じた食事のとり方に注意しています。むせやすくなった、食事に時間がかかるようになった、噛めない物が増えてきたといった場合、食べる姿勢や食品の形態が本人に合っているかなど見直してみることが必要です。食材の選び方や料理の仕方、食材のサイズを考慮することで、ある程度克服することは可能です。

研修

安心・安全な暮らしを支えるために、職員のスキルアップにつとめている

<誤嚥しやすい食品を知る>
職員会議等で研修をおこない、誤嚥しやすい食材、嚥下しやすい調理方法等を学んでいる。

  • 喉・上あごにくっつきやすい物(海苔、薄切りのキュウリ、餅、練り製品、食パン等)
  • 噛み切りにくい物(たこ、いか、貝類、リンゴ、こんにゃく、レンコン、きのこ類等)
  • パサパサしている物(パン、カステラ、クッキー、マドレーヌ、イモ類、ゆで卵等)
  • つるっと入りやすい物(ところてん、こんにゃく、寒天ゼリー、刺身、汁物、水分全般)
  • 口の中でバラバラになる物(ひじき、ピーナッツ、豆、ひき肉、練り製品等)
  • 酸味が強い物(酢の物、柑橘類、オレンジジュース等)

<緊急時の対応>

  • 発熱等、急変時の連絡体制整備
  • おう吐物の処理方法

<体の仕組みを知る>

老化に伴う体の変化

掃除しやすく、施設っぽくない家

やじろべえ施設2設計士さんにお願いしたのは、これだけでした。家庭的な雰囲気を大切にしたかったので、福祉施設的な機能は最小限にしていただきました。将来福祉機器が必要になった場合も想定し、躯体はしっかりしています。
 

家族の声

<良い点>

  • 家庭的な雰囲気がいい
  • 親と離れて暮らすことができるのか心配だったが、意外とあっさり馴染んで安心した
  • マンツーマンの対応なので、休日など外出できて楽しんでいる
  • 自宅もバリアフリーにしたつもりだったが、「やじろべえ」をみて「これが本当のバリアフリーだ」と思った。
  • 床暖房がいいと思った。できれば居室も床暖房にしてほしかった。

<心配・不安な点>

  • 今は元気だが、病気になったり長期入院になったらどうなるのか心配
  • 医療的ケアが必要になってもグループホームで生活できるのか心配
  • 成年後見人をどうするか迷っている(ピアネット北にお願いしたかったが、断られた)
  • 65歳以上なったらどうなるのか(高齢者施設に移らなくてはいけないのか)